ご夫妻ただいま54歳。今年で、7年目の夏になります。八ヶ岳スタイル23号
100種類以上はあるんじゃないですかね。
7年目の夏を迎える加藤様のお宅は、南傾斜の広い庭が特長。この広い庭を見て奥さまには「野原」のようなお庭が浮かんだという。
「ここの環境にあった草花をきれいに咲かせたいと思いました。八ヶ岳の冬は寒いので、耐寒性のある宿根草にしようと、さまざまな種類の苗を探してきて少しずつ植えてみました。100種類以上はあるんじゃないですかね。もちろん気候や環境が合わないものも多いし、植える場所がちょっと違うだけで育ち方もまったく違ったりするので、面白いですよ。まさにターシャの庭作りが手本。彼女もアメリカ北西部の寒いところに住んでいるので、八ヶ岳と環境が似ていると思います。」
「今でも2週間に1回くらいのペースで来ていますけど、夏になると草が心配で心配で。だから夏は庭にいる時間が長くなります。草取りや苗の手入れで。もちろん野生の動物などに荒らされることもあるので、その手入れも必要ですし。」
上手にネット販売を活用して、週末の滞在にあわせて配達してもらっている。また、植物の特性や咲いた花をイメージしやすいので、新しい花にも積極的に挑戦できるようだ。
ガーデニングの他にも、最近、山歩きも始めたという加藤さんご夫妻。身体を動かすことでますます健康になっていることも実感されているご様子。
「とにかく夏は涼しくて、夜、よく眠れます。これはみなさんおっしゃってますよね。空気が美味しいって、ありきたりかもしれないけど、それが本当にそうなんです。冬も、薪ストーブ1台と床暖房だけでまったく問題がありません。真冬でも窓を少し開けているくらいです。東京のマンションは暖かいといっても、冬は北側の部屋は寒いじゃないですか。それよりもこちらの方が暖かいですよ。」
そんなお二人にとって、現在唯一の悩みは本の多さ。ご主人の読書好きの結果、東京の自宅にもまだまだたくさんの本があり、高速バスで来る時にいつも2〜3冊ずつカバンに入れて持って来ているという。
「本物に触れていたい、だから本も実際に手に入れて読まないとダメなタイプなんですよ、本そのものが好きなんですね。結果的に本も増えちゃうし、CDも増えちゃう。壁一面に造り付け本棚を作ってもらったんですけど、これ以上は構造上難しいと。そろそろ真剣に蔵書小屋でも作らないといけないかもしれませんね。このコトだけはいつも家内と議論になります。」
1階のリビングには壁面いっぱいの本棚があり、そこには世界中の美術館を回った図録や美術書がぎっしり。お二人で世界各国を歩きまわった思い出のアルバムや、八ヶ岳に来てから始めた野原ガーデンの図録もきちんと整理されている。2階も寝室ともう一部屋にも壁面いっぱいの本棚があり、すでにどちらも満員御礼状態。これ以上は本は入りそうにない。
「まだ時間はあるので、ゆっくりいろいろなことを考えながらここの生活を楽しんでいきます。」
まだお若いゆえに、これからの人生設計にも余裕のあるお二人。現役でありながら、これからのライフスタイルのイメージを大切に育てながら、さらに魅力溢れるお住まいに進化していきそうなお宅でした。
花図鑑
気さくなお二人の性格そのものを映すような、ナチュラルガーデン。初夏のお庭を彩る草花達をご紹介します。
(この記事は2013年のインタビューです)