野鳥の森のすぐ隣りに見つけた、二人のサンクチュアリー。八ヶ岳スタイル26号
初詣のおみくじで家づくり
「まさか、おみくじに家づくりを後押しされるとは思ってもいませんでしたけどね。でも、そんなもんですよ、きっと。何かのきっかけがあれば、人生は面白く変わっていくんです。それに気がつくかどうかじゃないかな。」
心が決まると計画は一気に進み、家造りは奥様の意見を中心に具体化していった。
「内装は木の香りのする家にしたかったので、パイン材で仕上げて、1階の雰囲気は無垢のログハウスのように。」
キッチンも広くとり、煮物にもってこいの薪ストーブもキッチン近くに設置。
「定年後って、家の中にいる時間が多くなるじゃないですか。だから、居心地のいい家にしたかったというのがポイントかな。」
特等席は和室。隣りの森がよく見えるようにと、東南の角に小上がりの和室を作って窓を配置し、堀りごたつも整えた。
「冬、あったかいこたつに入りながら野鳥や流星群を見るっていいでしょ。」
夏は広めにとった屋根付きのテラスから観察。森を飛び交う鳥たちの姿を身近に見ることができる、まさに二人だけのサンクチュアリーだ。
とにかく、八ヶ岳の暮らしは毎日が忙しい。
「よく定年後は何をするんだろう?とか言うけど、探せば右も左も面白そうなことばかり。ここでは季節ごとに自然の表情が違って、本当に楽しくて毎日が忙しい。知らない道を歩くだけでも新しい発見があるし、鳥がいない時は蝶を探し、トンボや草花の観察だって面白い。図鑑を見ながら、きのこや山菜を探して歩くのは、美味しいってオマケまであって。まさに大人の遊びの宝庫ですよ。」
今は横浜で自然観察指導員として活動しているご主人。これもバードウォッチングがきっかけで入った世界。八ヶ岳に移住しても同じような活動もできそうなので、鳥を通じて多くの人とのネットワークができ、趣味が仕事に結びつきそうだ。
「いつの間にか遊びがそのまま仕事になって、思いがけず趣味に縁深いこの地で自然を満喫できて...。夢を実現させるコツですか?何とかなる、って考えかな。緻密に考えるのは苦手。予定は未定。その時になって考えればいい。その時にならないと本当のことって分からない。一年の計は元旦にありって言うけど、3日もたてば忘れちゃうし、変わっちゃうでしょ。人生もそんなもんですよ。」
人生を自由に心豊かに楽しむお二人。3年後はまた違う生活が待っていそうだ。その時にお会いするのが楽しみだ。
◆バードウォッチング初心者へ
豊自然かな八ヶ岳南麓では、横浜と比べると種類はそれほど変わらないけど、圧倒的に鳥の数が多いです。冬はアトリ、シメ、カシラダカ、たまにベニマシコ、オオマシコ、夏にはキビタキ、サンショウクイ、クロツグミ、通年でイカル、アオゲラ、アカゲラなど。姿を見つけたかったら、木々が葉を落とす冬の季節が一番。時間帯は、鳥たちが、お腹を空かせている朝。そして日暮れ前、雨上りなどに動きを活発化させます。春や夏には声を楽しむと良いですよ。求愛の時期なので、賑やかです。特に声が良くて姿も美しいキビタキは、夏に楽しめるので是非探してみて下さい。
(この記事は2014年のインタビューです)
「八ヶ岳スタイル34号」2016年4月に発行いたしました!
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